■ ゲーテとはなんぞや?
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2回生としての新学期もぼちぼち調子がでてきた。


そんなとき、モトミ先生の「昼休みのドイツ語教室」 が再開されるという張り紙が、掲示板にはられているのを 目にした。

「おお!先生、今年もやる気満々ですね!」

選抜試験の補講以来先生にはお会いしていないし、 試験に落ちた事も伝えていないので、さっそく 昼休みにそのドイツ語教室に顔を出さなきゃね!

教室で周りを見渡しても、去年来ていた人はほとんどいない。
先生は相変わらず輪唱が大好きで、私達は皆で ドイツ語の歌を輪唱する。

授業が終わると、私はもとみ先生の所に飛んでいった。
「先生〜!私こないだの試験落っこっちゃったんです〜」
と、言いにくい事はさっさと報告をすませた。すると 先生はすごく同情した顔になり、
「ああ、あれね。彼(Sp.先生の事)も問題の出し方 失敗したっていってたわ。去年の聞き取り問題は難しすぎて、 皆出来なかったから、今年のは簡単にしたら、今度は 皆が出来すぎちゃって全く差がつかなかったんですって。 二次で受かった人と受からなかった人は殆ど差が無かった らしいの。」
と慰めてくれた。でも、選抜試験は100%か0%だからね…
「でも先生!私は次は落ちませんよ!しっかり勉強しますから。」
そう、胸をはって言う私に先生はある情報をくれた。
「まあ!じゃあ、ゲーテにでも通ってみる?」

ほへ?げえて?作家の?いや違うな…

「ゲーテインスティトゥートっていう、ドイツ語の語学学校が 大学の近くにあるのよ。電話番号あげるから問い合わせてごらんなさい。」
そういうと先生は「ドイツ文化センター」の番号をくれた。
語学学校と言えば中学の時「ジ○ス」に通ったことがあって、 やたら高かったイメージがあるのだけなのだけど…

さっそく電話をかけてはみたが、どうも反応が宜しくない。

「は?ドイツ語会話?うちとは別物ですけど? 読解の講座ならありますけどね。」

なんか、あまりフレンドリーではない女の人の応対で、 なんか馬鹿にされているような印象を受ける。どうして、 どうして?私なんか変な問い合わせしてる???
その時はとりあえず住所だけ聞いて、後日見に行ってみる ことにした。

そして、実際見に行って謎が解けたのである。
「ドイツ文化センター」建物内には「ゲーテ」と「日独協会 (正式名称忘れちゃった)」があって、私は「日独」の 方に「ゲーテ」の問い合わせをしていたのだ(もとみ先生〜! 先に教えてくれよ〜!)。
謎は解けてすっきりしたけど、肝心の「ゲーテ」の会話コースの 申し込み期間はとっくに終わってるじゃないか!がっくり。 仕方ないので「日独」の方のプログラムに目を移す。 いくつかドイツ語読解コースの案内があった。

何もしないよりいいかな・・・

そう思って、一番興味のもてそうなコースに申し込んでみる。 一学期二万円ちょいという安い学費なので、そう迷いもしなかった。

なんとなく出鼻をくじかれた気分だが、ついでに見学したゲーテの 「そこはかとなくドイツ」っぽい張り紙などにウキウキ してきたのだった(ゲーテに通うわけじゃないのにさ)。

ところで、その数日後、選抜試験の面接で一緒だった
野間さんをラテン語の授業で前の方の席に見かけた。そこで、

「あ!野間さん!私のこと覚えてる?サマーコースの試験で いっしょやったでしょ?私あれ、おちちゃってん。」

と話し掛けてみたら、控えめな挨拶と次のような言葉が返ってきた。

「ああ、あたしもやねん。それで、私Sp先生の研究室に 『どうして私が落ちるんですか!?』って聞きに行ってん。 そしたら、『今年はホントにみんな殆ど同じような出来で、 決めるのは難しかった。二次で落ちた人も去年なら絶対受かっていた』 って言われた。」

・・・何か彼女、受験当日とえらい態度が違わんかい???
要するに落ちるとは思ってなかったって事?(私もじゃ!)
あの日はあんな自信なさげだったのに・・・???
さらに教授室まで怒鳴り込み(?)に行ったの???
ちょっと戸惑いつつも、
「じゃ、また来年、今度は絶対うかろうね!」
とその場は別れる私達。

…今思えばこの時気づくべきだったのだ。 彼女は内気な人なんかじゃないって。